花嫁の父はモーニングでなくてはいけないですか?

レストランでの親族中心の結婚式・披露宴です。夫がモーニングコートは嫌だと言うのです。ブラックスーツ、または黒に近いダークスーツでも大丈夫でしょうか?

と、お客様から質問を受けました。

偶に同じようなご相談をお受けするので、今日は男性のフォーマルウェアのグレードをご説明します。

昼の男性の正礼装はモーニングコートです。一番格式の高い装いです。

正礼装に続くのが準礼装で、ご質問にあるブラックスーツ(黒の礼服)、またはディレクターズスーツ(こちらの方がブラックスーツより格上)が、これに当たります。

ダークスーツ(またはブレザー&スラックス)は略礼装になります。因みに、ダークスーツとは濃い色という意味ではなく、色はチャコールグレーかミッドナイトブルーと限定されています。

初めの質問に戻ります。花嫁のお父様でしたら、バージンロードをエスコートされるのではないでしょうか?
そうであればモーニングコートをお薦めします。ウェディングドレスとのバランスも整います。

それでも、モーニングは着たくなくて、且つ、新郎新婦が「略式でくだけた感じの披露宴にしたい」と言う意向であれば、ダークスーツをフォーマルに仕上げると良いですね。ただ、ゲストの方がブラックスーツで参列された場合は、ちょっとばつが悪い思いをされることになるでしょう。なぜなら、新郎新婦のご両親は、主催者または主な立場の方になるので、ゲストの方々より格上のスタイルが望ましいのです。

↓ 日本フォーマル協会のマニュアル本より、正礼装・準礼装・略礼装のイラストご紹介です。